一般社団法人キャリア支援実務研修センター

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代表の挨拶
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新型コロナウイルス感染拡大の収まらぬ中、キャリア支援の現場では貧困・格差拡大、失業・失職、 メンタル不全、働き方・支援形態の多様化、仕事と家庭の関係性など様々な課題が表出し、地域再領域化や社会福祉視点の重要性も増大しています。

私たちはキャリアコンサルティングがこれらの社会問題や社会変化に対峙し、職能として社会インフラの機能を果たすため、“現場の実務に役に立つスキルを相互に研鑽し向上させていく組織を創りたい”との思いで「一般社団法人キャリア支援実務研修センター」を設立いたしました。


多くの現場では、短時間で効果的なキャリアコンサルティングが求められています。 制約された環境下においてコンサルティングの柔軟な構造化、体系的質問・情報収集、積極技法、マネジメント、そして“次の一歩”を踏み出す支援、ゴールまで伴走し結果を出す支援が大切です。

個人と環境の変化・多様化・複雑化に伴い、様々なキャリア理論・手法が展開されています。現場ではクライエントの状況・課題・段階・戦略により、特定の流派・学派にとらわれることなく、多種・多様なキャリア理論・カウンセリング理論を選択し、使い分け、折衷的に活用していくスキルが必要です。

個人と組織との中間に立つキャリアコンサルタントの役割として、環境へ働きかける実務スキルはより重要になってきています。組織内キャリアコンサルティングに限らず、多様な環境介入の手法を具体的に身に付けること、社会正義・アドボカシー、SDGsの視点を持つことが求められています。

多くのキャリアコンサルタントの置かれている現実を見る時、コンサルティングの品質向上・研鑽のためは、現場の実務に組み入れられた日常的に活用でき効果的な、事例指導・スーパービジョンが必要になっています。それは問題対処を重視した“次の一手”に気づき選択のできる支援モデルです。

さらに社会インフラあるいは支援組織からの現場への要請・期待は、効果・効率性・生産性も求められます。職能としての責任を果たすために、現場支援で役立つスキルの研鑽、評価・達成目標設定・重要事項クリア、変化即応、成果物・実務記録作成などが必要になります。


現場の実践は理論に先行し、優れた実践モデルは概念化・理論化されます。そして理論は現場で活用され新しいモデルを生みます。現場にこそ真実はあります。

私たちは、実践で役に立つキャリア支援の実務モデルを発信できる場を目指してまいります。


2021年1月

代表理事